斎藤研究室 - 東京工業大学 物質理工学院 応用化学系

Microsphere(Janus粒子)

図のように、表面が二成分に相分離した微粒子のことをいいます。Janus(ヤヌス)とはローマ神話に登場する、頭の前と後ろに顔を持った神の事です。  この微粒子の二つの成分を任意に選ぶことにより、様々な特性を持った微粒子を合成することが可能です。この微粒子の合成方法は、前駆体である  ABC型トリブロック共重合体をキャストします。その過程でミクロ相分離が起こり、図のようにAC成分のラメラ界面に、B成分の球が分散したラメラスフェア構造(LS構造)  のフィルムが得られます。そして、このB成分を架橋し良溶媒に再分散させることにより、目的のJanus型ミクロスフェアを得ることができます。このミクロスフェアは前駆体の  トリブロック共重合体に比べ、コア部が架橋により束縛されていることにより、ミセルの凝集力が向上していることが確認されている。  これは、界面での安定力が向上したことによります。また、この形状を利用した様々な特性の発現も考えられ、その利用が今後の課題となっています。

Janus microsphere

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